「交通安全に関する科学的研究に徳に顕著な功績がある優秀なものと認められます.」
月別: 2013年6月
優秀論文賞受賞!
交通科学学会
交通科学学会@帝京大学(板橋)に参加中.
交通科学学会ではいつもランチョンセミナーがあって,お弁当をもらえます.
今日のランチョンセミナーは,交通外傷のお医者さんのお話.
6000件を超える症例から,交通事故とシートベルトの関係をお話してくれました.
要点をまとめると..
- シートベルトをしてないと死亡率が5倍ほど高い
- シートベルトをしてないとエアバッグはむしろ逆効果
- シートベルトをしてれば,軽でも高級車でも死亡率は変わらない
- 「高級車の後席はシートベルトをしなくても平気」は迷信←金はあっても知識がない奴の言うこと,だそうです
- シートベルトは腰の下で占めないといけない
- 妊婦でもシートベルトしたほうがお母さんも胎児も安全←妊婦はシートベルトしないで良いと言ってる残念な国は先進国では日本だけ
- チャイルドシートを正しく使わないと子供がかわいそうなことになる←例えばエアバッグつきの車の助手席に後ろ向きのチャイルドシートをつけると,子供はエアバッグによって時速250kmで後方に射出される
- 「俺は安全運転だから平気」は迷信←自分は良くても,対向車のドライバが意識を失って正面衝突する事故って意外と多い
など.
まあ,交通のことを専門にやっている人にとっては常識的な話ですが,実際の症例の膨大なデータからのお話,説得力がありますね.
あと,一般の人の認識はまだまだ「後席は大丈夫」とか「エアバッグついてるから安全」とか「高級車は安全」といった感じなので啓蒙が必要ですね,というお話でした.
皆さんも気をつけましょう.
穴子とか路面電車とか
交通心理学会
比治山大学(広島県)で開催中の日本交通心理学会に来ています.
石田研からは4件の発表があります.
お好み焼きもうまいです.
発表情報↓
- 島崎敢・伊藤輔・中村愛・三品誠・石田敏郎 2013 カーブミラーとギャップアクセプタンス,日本交通心理学会第78回大会発表論文集,1-2.
- 中村愛・島崎敢・三品誠・石田敏郎 2013 刺激画像から感じるリスクと撮影地点における実勢速度,日本交通心理学会第78回大会発表論文集,3-4.
- 伊藤輔・島崎敢・中村愛・三品誠・石田敏郎 2913 事故映像とHazardTouchを用いた危険予測訓練による注視行動の変化,日本交通心理学会第78回大会発表論文集,5-6.
- 高安洋・島崎敢・石田敏郎 2013 相互乗り入れを行う鉄道会社間の用語相違とコミュニケーションエラー対策,日本交通心理学会第78回大会発表論文集,71-74.